InstagramのいいねとTwitterのいいね

Instagramのいいねはどこにあるかわかりづらい。

私はInstagramでモデルやファッションブランドをフォローして、日々いいねを飛ばしているのだけれど、ふと前いいねしたやつを見返したいなと思った時、アプリ内で自分でいいね一覧を見つけることが出来なかった。Googleで一覧を見る方法を検索し、ようやく見つけた。アカウントタブ→左スワイプでドロワー展開→設定→アカウント→「いいね!」した投稿で見れるというもの。深い。

恐らくInstagramのいいねはあくまでも「リアクション」という側面が大きく、また「お気に入り」という文脈を有していないのだと思う。確かに「いいね」という文字に「お気に入り」という意味は一切含まれていないのでこれは正しい。逆になぜこれが辿りやすいものだと誤認してたかというと、おそらくはTwitterの「いいね」が辿りやすかったことに起因するのだと思う。今でこそTwitterはいいねだけれど、一昔前は「お気に入り」で、ブラウザなどの文脈で言うお気に入りに近かったし、それが探しやすいものとして認識していたのだと思う。

今のTwitterはお気に入りがいいねになり、いいねとは別にブックマークが出来た。ブックマークは他人に公開しないバージョンのいいねと言われていたこともあったけれど、これは単純に、よりお気に入りという文脈にあった機能を提供したくてやったのかなあなんて考えている。「いいね」はもはやSlackなどでいうリアクションに近い機能であり、見返すための機能としては副次的なものなのとして捉えるのが正しいのだろう。そう考えるとInstagramのいいねが辿りにくいのにも多少は納得できる(それにしても深いとは思うが)。ちなみにInstagramにもブックマークはある。こちらはコレクションという単位で投稿を管理できるので、Twitterのモーメントに近い側面も持っていそう。いいねに比べるとだいぶたどりやすくアカウントタブ→ドロワー→保存済みで、Twitterのいいねとブックマークの関係に近いと思う。

ここまで考えてようやくいいねとブックマークの使い分けができるようになりそうだ。ユーザーインターフェースだと2つの機能は、Twitterだと特に名前が変わったという経緯もあって使い分けることがより難しく感じる。Slackにもリアクションとスターという似た関係の機能を持っているが、こちらは「リアクション」という文脈を十分に理解できるUIになっていて(PC版ならツールチップが出る)、お気に入りはお気に入りとしてすんなり受け入れられるUIになっていると思う。どちらも歴史的経緯があったりバイアスのかかった評価なので、比較すること自体がナンセンスだけれど、Slackはわかりやすいと思う。Instagramの利用頻度はあまり高くないからさておき、Twitterの「いいね」の機能としてのわかりづらさは歴史的経緯以外にも「いいね」だけしかないことによるリアクションとしての文脈が薄いことにも要因してるんじゃないかなって。

結論: Twitterにもリアクション(♡以外にも)がほしい。